LOGIN周囲には誰もいないので、アリアに言われた通り口にしてみる。するとゲームのステータス画面のようなものが表示される。
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<カーズ(・ロットカラー)∞歳(18~20歳相当)男
称号 :女神の戦士
Lv :1 (+50/装備補正)
HP :1200(+500/装備補正)
MP :2400(+500/装備補正)
筋力 :100 (+250/装備補正)
敏捷 :150 (+150/装備補正)
魔力 :1200(+350/装備補正)
物理耐性:150 (+2650/装備補正)
魔法耐性:150 (+2650/装備補正)
幸運値 :50 (+100/装備補正)
<装備>
<アストラリアソード(S:カーズ専用)>
物理攻撃力:1250
魔法攻撃力:∞(込めた魔力量により最大値増加)
<女神刀(S:カーズ専用)>
物理攻撃力:1250
魔法攻撃力:∞(込めた魔力量により最大値増加)
<アストラリアナイフ(S:カーズ専用)>
物理攻撃力:1250
魔法攻撃力:∞(込めた魔力量により最大値増加)
<バトルドレス(S:カーズ専用)>
物理耐性:1200
魔法耐性:1200(込めた魔力量により最大値増加)
付与効果:自動回復(S:100/秒でHP・MPを回復する)
:状態異常耐性(S)
:魔力ヴェール(S:物理/魔法防護膜を自動展開/
込めた魔力量で範囲/効果上昇)
:HP+500
:MP+500
:筋力+150
:敏捷+150
:魔力+150
:物理耐性+150
:魔法耐性+150
<ドラゴングローブ(S:カーズ専用)>
物理攻撃力:1250
魔法攻撃力:∞(込めた魔力量により最大値増加)
物理耐性:550
魔法耐性:550
付与効果:
:込めた魔力属性のブレスが発動)
<ペガサスブーツ(S:カーズ専用)>
物理耐性:350
魔法耐性:350
付与効果:
<グリフォンプレート(S:カーズ専用)>
物理耐性:550
魔法耐性:550
付与効果:魔力+150
:幸運値+100
: Lv+50(S:レベル上限アップ)
<アクティブスキル>
アストラリア流格闘術(全武器対応/奥義×)
聖魔法(B)
闇魔法(B)
火魔法(B)
水/氷魔法(B)
風/雷魔法(B)
土魔法(B)
時空魔法(B:空間転移)
空間魔法(B:異次元
召喚/テイミング(B)
鑑定/弱点看破(S)
空歩
追跡(S)
探知/逆探知(S)
魔法/武具創造(A)
精神耐性(SS)
魔眼:
通信/念話
<パッシブスキル>
アストラリアの加護(SS:全耐性大幅アップ/日に1度致死ダメージ無効化)
隠蔽(S)
言語理解(S)
交渉術(S)
並列同時思考
超成長(経験値/スキル)
経験値共有(PTへ分配)
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【どうですかー? カーズさん。すごくないですかー? もう最高傑作ですよー】
おいおい、これはどうもこうもない、レベル1でこれは絶対ない。これじゃあ絶対目立つ、目立って仕方ない。無駄な注目は浴びないに限る。しかも女神の戦士って何だよ! 聖〇士〇矢かよ、違う神様じゃないか。更に言わせてもらうと傑作とは何だ? 作品か、俺は?
(もう何が何だかだよ! アリア、やりすぎでしょうこれは!? 俺は無双はどうかなあって言ってたでしょう! ゲームならラスボスワンパンだよ!)
穏やかな生活とは果てしなく縁遠い。とりあえず容疑者に詰問だ。
(何でこんなになったんですか? キリキリ説明してもらいましょうか?)
【えーと……、私の因子を組み込んだって言ったじゃないですかー。そのせいで魔力の循環が激しくなったので、それに耐えられるように調整したんです、だからMPや魔力が相対的に増えてしまったんですよ。あとはそれに耐えられる肉体も必要だったのでー。他にも色々と事情がたくさんあるのですがー……。それに初の試みである転生者のカーズさんが簡単に死んでしまってはどうしようもないですしー、あははははー……、どうもすみませんでした!】
頭の中にアリアが土下座しているイメージが浮かぶ。あんまり責めるのもかわいそうだし、許してやるか。悪気はないんだよね、この方は。ただ何か抜けてるんだよ。多少楽しんでる節はあるけど、初の試みに心が躍ってるんだろうかね?
(もういいですよ、俺の安全とかに気を遣って便利なスキルとか与えてくれたんでしょう? 特典たくさんとか言ってたし。それよりスキルの説明をして下さいよ)
【はーい、では知りたいスキルがあればその文字をタップしてみて下さいねー。そのスキルの詳細が表示されますから。説明を読んでもわからないときは私に伝えて下さいねー】
なるほどー、と思いながら気になるスキルを探す。タップって、スマホ気分だなあ。取り敢えずはこの<アストラリア流格闘術(全武器対応/奥義×)>ってのが気になるな、タップだ。するとスキルの説明画面に変わった。しっかし切り替え早いなーこの人は。
<アストラリア流格闘術(全武器対応/奥義×)>
女神アストラリアが編み出した、どの武器種でも対応可能な武技。熟練度を上げることで奥義まで習得可能。強靭な肉体と魔力を要するため、普通の人間には使いこなすことは不可能。全攻撃技に魔力を纏わせ、その魔力量に伴い威力が大幅に倍増する。魔力を通さなくとも使用可能だが、威力は武器の強度依存。耐久を大幅に減少するため、高ランクの武器でなくては使用不可能。
<武器種(所持中/使用可)>
<片手直剣(剣技)>
フェンリル・ファング アクベンス・ネイル
テンペスト・カウンター ストーム・スラスト etc.
< 刀 (刀技) >
< 刀 (抜刀術) >
<二刀流(剣技)>
片手剣/刀の技を両手で繰り出せるため速度が倍増する。
二刀流独自の技も存在する。
(そして近接用のこの腰にあるナイフと、グローブを着用してある
【ニヤニヤして言わないでくださいよー。それに将来も何も神は歳を取らないですからね! ぷんすか! 激おこぷんぷん丸ですー!】
古い……、太古の言語だよ。俺が昭和生まれじゃなければ意味すらわからないぞ。なぜこいつの発言は一々古いんだ? それに歳を取らないなら絶賛厨二ってことだな。かわいそうに……。
(ごめんって。それより奥義がまだ使えないってのはわかるけどさ、ここに載ってるやつは使用可能ってことだよな? 俺剣術なんて習ったことないけど)
当然のことだ、現代で剣術なんて剣道やフェンシングくらいしか知らない。そんなド素人が神様の作った剣技やらなんやらを使えるはずがない。こんなのは漫画やゲームの中だけだ。だがアリアはまたもドヤーって感じで説明し始める。
【普通は使えませんよ、フフーン。しかも普通の人類の肉体では技の負荷に耐えられません。けどあなたは私の血、因子を受け継いだために『心・技・体』の強度が遥かに他の人族とは異なります。寧ろ女神の肉体だと認識して下さい。まだ使えない技は基本能力が上昇すればすぐに使用可能になりますし、魔法もまた然りですね。習得している技は対象の武器を手にして集中すれば、その場の状況に合った技が頭に浮かびますし、体が勝手に動いてくれますよ。どうですかー? この素晴らしいサービス精神はー!】
なるほど、スキルというシステムが勝手に体を動かしてくれるって感じか。要はVRゲームみたいだってことだな。でもどうせなら自分の力で状況を打破できるくらいには使いこなせるようになりたい。練習する時間は無限にあるのだから。それと女神の肉体って何だ? 何回も言うけど、俺男だからね、そこは譲らんよ。
(それにやっぱオリジナルのソードスキルとか作りたいし)
【そうですねー、そういうのロマンがありますよね! やっぱり男性はいつまでも少年の心があるんですねー】
それは否定できない。男子はいつまでも厨二心を忘れないのだ。嫌いじゃないよ、寧ろあり寄りのありだ。でも見た目が男子には見えないから困るんだよなー。
(なら魔法も同じ要領で発動すればいいのかな? ファンタジーって言えば魔法だし)
【理解が早いですねー、魔法も意識を集中させて体内に流れる魔力を感じ取ることができるようになってますから。あとはそのイメージを具現化させることで発動します。また使用するときに詳しくお伝えしますねー】
他にもやたらとスキルが並んでいるが、何となく理解できると言うか、『もう既に知っている』って感覚だ。すごいな異世界! でもやっぱりアリアには感謝すべきものがあるんだよな。
(この精神耐性SSって、気を遣ってくれたんだな。ありがとうアリア)
【……いえいえ、カーズさんは人として気の遠くなるような時間、たくさん苦しんでこられたんです。もう二度と同じことは起こさせません。それに無理矢理転生させたのは私ですからね。ところで健全な精神の状態は如何ですか?】
優しくアリアが尋ねてくれる。前世で生きてるときに治してくれたら、もっと色々なことができたかもしれない。でも今の俺はここで生きていくんだしな。そしてこういう状況を楽しめている自分がいる。もう薬を飲んだり
(爽快……、かな? ずっと靄がかかってた思考や心の中もオールグリーン、クリアって感じだよ。俺って元々はこうだったんだってわかるというか、思い出した)
【それは何よりですー! 良かったですー。では現在の装備の説明をしましょうかー】
確かにこれは聞いておきたい。だって全部Sランクだし、なんなら装備補正のが俺自身のステータスより高いんだもんな。
ヨルムに乗って南門の外まで飛ぶ。「来い! 神剣ニルヴァーナ!」「お願い、ルティ!」「あいよー」「星芒より来たれ! クローチェ・オブ・リーブラ!」 各々が自分の武器を構える。南門前に着地させたヨルムから見る、南門に迫り来るベヒーモスの大軍。東門の方にも反応がある。黒や青や赤など、様々な色をした数十m以上はある巨体に、二本の巨大な角、四足歩行の全身を分厚い獣皮が鎧の様に覆われている。こいつは確かに並の武器じゃ傷一つ付けられないだろうな。 だが俺達には神格に神気、神器やそれに匹敵する武器がある。怖れることはない。そして神気を放った状態でヨルムと両親の再召喚を行った。陽子を破壊できる俺達にとっては紙切れも同然だ。「先ずは挨拶代わりだ。いけ、ヨルム!」「任せよ主! 受けろ、我が輝くブレスを!」 ドゴアアアアアアアアアアアアッ!!! 神気を纏った極光の竜の息吹が、放射線状に放たれ大地を敵ごと抉る! グギャアアアアアアア!!! 凄まじい威力のブレスに、迫り来るベヒーモス共が粉砕されていく。だがまだまだだ、俺の千里眼と鷹の目には、南東にある大迷宮から次々に敵が飛び出して来ているのが視える。どんだけいるんだ? 数万は下らないだろうな。だが俺達だけで掃討する!「アヤ、母さん! 南門の防衛と援護は任せる!」「任せて!」「はーい、漸く母さんの出番ねー」 ババッ! 飛び降りる二人。「イヴァ、親父! 東門にも反応がある! 二人はそっちを頼む!」「よっしゃー、行くぜ猫嬢ちゃん!」「任せるのさー!」 ダンッ!!「全員逆探知を発動させて自分達にターゲットを絞らせろ! エリック、ユズリハ、ディードは目の前の敵の掃除を任せる!」「はい! カーズ様!」「オッケー!」「任せときなー!」 ドンッ! 同時に飛び出す三人。「アリア、視えてるんだろ? 操られてる神獣達が」「ええ、神龍ケツアルコアトルにグリフォン、フェンリルにフェニックス。どうやら大将首は神鳥フェニックスに乗っていますね」「なるほど、ダカルーのばーちゃんの時と同じだな。アリア、グリフォンはお前がどうにかしろよ。ケツアルコアトルは、竜王兄妹、お前達に任せる! 行け!」「ハイハーイ、気が乘らないけど行って来ま―す」
舞台に乗ってストレッチをしていると、逆方向からハゲが上がって来た。「「「ハーゲ!!! ハーゲ!!!」」」 うーん、凄い声援だが地味に悪意を感じるな。まあ、あんなのでも国民には愛されてるのかな? とでも思っておくか。俺が毛根破壊したんだが、ちょっと不憫だ。「やはり貴様とは殺り合う運命のようだな。神殺しのカーズ!」 また変なことを言い始めたなあ。厨二か? やだやだ。それにダメージ肩代わり魔道具あるから死なねーよ。「いやいや、偶々くじ引きでそうなっただけだろ? 俺もあの竜騎士と闘いたかったんだけどなあー」「フッ、そうか。俺と闘うのが怖かったということだな」「いや、あいつの方が強いだろ? 意味の分からん敵意をぶつけてくるから、ぶっちゃけお前は面倒くせーだけだ」「おのれ…、貴様……!」「聞いたけどさー、お前自分がSランクの最速保持者だったんだろ? 所詮記録なんていつか塗り替えられるもんだ。今の最速はウチのニャンコだ。そんなしょうもない程度のことでイラついてたらストレスでハゲるぞ? あ、悪い、もうハゲてるんだったな。ごめんなー、ストレスかけて。俺に勝ったら治療してやるよ」 まあこいつの態度次第だけどね。「くっ……、貴様にはSランクの誇りは、プライドはないのか!?」 何だそれ? プライドチキンにプライドポテトか?「ねーな。そんなのしょうもないもんがあったら20ギールで売ってやるよ。後、ウチのPTが美人揃いだとか、邪神を斃したとか、そう言うのが気に入らないんだってな? 只のやっかみだろ。お前はガキか? そんなことにエネルギー割くくらいなら鍛錬でもしろよ、くっだらねーな」「貴様ああー…! 言わせておけば……!」 語彙が少ないなあ。そんなんで口で俺に勝てるとか思わないことだな。これでも元教師、アホなモンペのクレームとかで慣れっこなんだよ。いくらでも口が回るからな。『さて遂に最終戦ですが、ここまで我がリチェスター勢は連戦連勝。そしてリチェスター及び、現在世界中のSランク最強のカーズさんが相手。ハ、ゲフンゲフン、ガノン選手には打つ手がありますかね? アリアさん』『うーん、いや無理ゲーでしょー。レベルも3倍以上の開きがありますし、カーズはああいうヘイトばら撒く小物が大っ嫌いですからね。まあでも手加減しながら色々と技
魔導具を起動させて、エリックが舞台へと上がる。そして逆方向からは竜騎士のカセルが舞台へ跳び上がって来る。「「「カセル!!! カセル!!!」」」 凄い声援だな。先程のソフィアの時も凄かったが、この人は相当の人気だ。青銀と群青色の色彩の全身鎧だが、昨日の暗黒騎士のサウロンよりは軽量だ。頭にも竜の頭を模した様なヘルム。FF4の竜騎士みたいな装備だ。そして武器はやはり槍か。穂先が結構長めのスピアだな。刺突にも斬撃にも対応可能な2m程の長さの槍。鑑定、ドラグーン・スピアね……。やはりSランクか。何処で手に入れたんだろうな? 後で聞こう。 スピアとは英語で『槍』を意味する言葉の一つ。槍全般を指す場合は『スピア(spear)』が一般的だが、馬上槍は『ランス(lance)』、長槍は『パイク(pike)』など呼び分けはされている。最も、スピアタイプの槍をランスと呼んでいたりもして、呼称の使い分けは厳密ではない。 スピアとランスはよく混同されるが、決定的な違いがある。スピアは片手もしくは両手で扱うことができる歩兵槍のことだ。振り回し、先端に付いた刃で刺突・斬撃が可能。投擲用のスピアは『ジャベリン』とも呼ばれる。 対してランスは、中世から近代まで主にヨーロッパの騎兵に用いられた槍の一種。語源はラテン語で槍を意味する『ランケア(lancea)』、日本語では、『騎槍』とも訳される。単純に馬に乗った状態での専用武器のため、馬に乗ってない場合は全く使えないシロモノだ。 戦場だけでなく馬上槍試合でも用いられたランスは、『兜・鎧・剣・メイス・盾』と並ぶ、騎士を象徴する装備の一つであり、ファンタジーRPGなどでは、細長い円錐の形に『ヴァンプレート』と呼ばれる大きな笠状の鍔がついたものがよく描かれているが、必ずしも全てのランスがその形状をしているわけではない。 ランスと他の槍との決定的な違いは、基本的に刃物がついておらず、棒の先が尖っているか、前述した円錐型をし、敵対者を突き刺して攻撃するのが最も効果的な武器である点だ(この先端の形状は国によって異なる)。また、長さも特徴の一つで 一般的な片手武器の中でずば抜けて長く、4~5メートルを超えるものもあり(一般的なランスは扱い易くするため2m前後だが、それでも片手武器では一番長い)、接近戦闘用の
Sランク同士の興行試合の日になった。時間的には昨日と同じくらい。みんなリラックスしながら俺の部屋でスタンバっている。後は城の使いの人が迎えに来るのを待つだけだ。 昨夜の夜這い連中はアヤが目を覚ました時に、ベッドの左半分を占拠する様に鼾をかいてだらしなく寝ていた。そして事情聴取からの当然怒られていた。だからやめろって言ったのになあ。「「「「次はうまくやるし/やります/やるわー/やるのさ……」」」」 まあどう見ても反省してないけどね、こいつら……。全く、なんでこんなことをするんだか……? しかもまたやる気だし…もう知らね。「今日もアリアの姿がないということは……、やっぱり実況やるんだろうな」「昨日楽しそうだったもんねー」 アヤが答える。だよなー、絶対面白半分でやるだろうな。「盛り上がってたし、いいんじゃないの?」「今更なあー、あの人に何か言っても無駄だろうぜ」 エリユズの言う通りだな。あのアホは面白いと思ったことに対しては全力で命をかけてでも取り組むやつだからなあ。取り敢えず俺は両親がゲストに呼ばれないことを祈ろう。念の為に後で念話も送っておくか。「今日は恐らく昨日以上にレベル差がある分、更に一方的になるだろう。相手の仕掛けて来るスキルやら魔法、魔力撃も全て俺らに傷をつけられない。だから取り敢えずは一通り相手の手の内を見てやろう。俺達が先に仕掛けたら、そこで試合終了だ。一応イベントだし、多少は盛り上げさせないとな」「面倒臭いけど、仕方ないわよねー」「ちんたらしてたら先にしばきそうだけどなー」 この二人の戦闘狂なら充分ありえそうだが、折角の貴重な対戦だ。一瞬で終わらせるのは勿体無い。「まあ、そうかも知れないけどなあ。一応相手の戦術やらを見てみようぜ。相手のが俺達よりも形式上は先輩なんだし。あ、そう言えば俺はあのハゲと対決させられるんだろうか? ぶっちゃけ嫌なんだけど」「昨日の対戦順とかも勝手に決められてたし、違う相手かも知れないよ?」 アヤが言う様に、確かにプログラムとかもなかったし、世界的なイベントの割には意外と杜撰だよな……。勝手に実況までやってたくらいだし。盛り上がれば何でもいいのかね? 文化が中世だしそこまでキッチリじゃないのかもな。「そうだな。まあ誰が相手でもいいか。あのハゲは豪
うーん、どうしてこうなった……? 二回目。 城下のお祭りから、まだ食い続けているアリアを放置して某人気走る娘の様に腹ポコ状態のイヴァとルティを回収して帰って来た迄はいい。そしてみんなで一旦風呂にしようということで大浴場に向かった。普通は男湯に入るよね? でも女性体状態でピンクの浴衣に髪の毛も飾られている状態で男湯の暖簾を潜ろうとしてた俺は、女性陣に全力で止められた。まあ、冷静に考えたらこの状態で入るのは問題あるよね。中で男性体に戻ればいいんだが、その前に絶対に全身を「なんだなんだ?」って感じで見られるだろうし……。 でもね、躊躇なく女湯の暖簾を潜れる程、俺は自分を捨ててないんだよ。女性陣に散々説教されて、仕方なく女性体のまま女湯に入り、体を洗って、髪の毛は何故かみんなが我先にと言わんばかりの勢いで洗ってくれた。いやあ、ありがたいけどツラいな……。「お前は毎回無駄に苦労するよな……」 というエリックからの同情と憐れみの視線はともかく、「女風呂に堂々と入れるとか最高っすね、兄貴は!」 と思春期丸出しの発言でチェトレに蹴られていたアジーンにまで、変な気の遣われ方をされるというツラさ。まあね、見た目の性別は変えられるよ。でもねー、中身? 精神は男なんだよ? ウチの女性陣が多分おかしいんだろうと思っていたんだが、いや寧ろ気を遣ってくれているのかも知れないと最近は思う様になってきた。自宅でも女性陣の方が堂々と「一緒にお風呂に入ろうよ」と言って俺を連れて行く。その後で「女性体になってね」って言う感じで。 実際女性体の方がリラックスできるってのはある。男性体を維持するための全身の魔力の緊張を解きほぐすには女性体の方がいいんだよな。それに男性体でも顔の見てくれがね……、てことで男性陣は余り一緒に風呂ってくれない。全くこの思春期童貞共め……! 女性陣の方が度胸があると言うか恥じらいがないと言うか、肝が据わっている感じだ。一応男なので極力見ない様にしているけど、向こうは堂々と見て来るし、モロに触って来る。もうね、距離感がわからんのだよ。イヴァとかルティは子供と風呂ってる様な感覚、アガシャもそんな感じだ。まあ大抵はアヤも一緒だしな。と言うかアヤがいないとさすがに気が引ける。 タチが悪いのがユズリハやチェトレ、アリアのアホとくっついて
うーん、どうしてこうなった……? 祭典、夕暮れのお祭りの街中をみんなと歩いている俺は浴衣を着ている。いや、浴衣が悪い訳じゃないんよ。なぜピンクの女性用の浴衣もろもろのお祭りセットを着せられているのかということだ。そして仕方ないので勿論、女性体になっている。さすがに男性体の状態では違う意味で着れない。このお祭り堪能セットを用意していたのはやっぱりアリアだが、持って来たのはアヤだ。しかもノリノリで。みんなの分も頼んでいたらしい。「折角だから一緒に可愛い恰好をして、日本の夏祭りとか縁日みたいに過ごしたいなー」 などと目を輝かせて言うから、断れなかった。うーん、困った。着付けも髪の毛の飾り付けも全部アヤとウチのメイド組がやってくれた。もうこれまたノリノリで……。でもね、女性体の時の体を見られるのは何故かすんげー恥ずかしいんだよ。あー、いやマジ勘弁して欲しいけど、アヤがこういうシチュエーションも楽しみたいらしいので、もう今更だなあと逆らわないことにした。段々受け入れていってる自分がいるのは確かだが、アガシャに見られるのだけは一番キツかった。いやマジで。 バトル組の男性陣、エリックにアジーンは男性用の紺色やら暗めの配色の浴衣だ。城内で軽く飲み食いしながら待ってくれていた。って言うかそりゃ気まずいよ、それに俺も男性陣なんだけどね……。そしてユズリハにちょくちょく邪魔され悪戯された。クラーチでの悪夢を思い出すよね、これ……。言っとくけど、昔の日本の伝統みたいなことはしてないぞ。ちゃんと下も穿いてるからな。でも上は勘弁してください。 そしてお祭りセット一式をフル装備で城下に出て来たんだが、浴衣を着ている人が結構いることにも驚いたけど、夜店とか屋台とかも西洋のものと同じくらい日本ぽいのが結構あるんだよ。なんだろなあー、この世界は和洋折衷みたいな感じなんだよなあ。屋台には焼きそばとかたこ焼き、りんご飴、お面とか射的(コルク銃ではなくおもちゃの弓だが)、千本つりみたいなくじ引き(これはまず当たらないからやらない方がいいとみんなには言っておいた)、まあ千里眼や鑑定で視えるしね。うん、でも何だか懐かしい気分になる。 浴衣を初めて着るイヴァやルティは子供の様にはしゃいでいた。アガシャも初めて着たらしいが、少し照れ臭そうだったので、「可愛いし似合ってるぞ」と







